ヨーグルトを作ってて「これって固まってるの?」とか「なんか失敗したな」というヨーグルトが出来ることがあります。
「酸っぱ過ぎる」、「プレーンヨーグルトのはずなのに粘り気がある」、「納豆っぽいにおいがする」というようなヨーグルトが出来ると、せっかく作っても食べづらいし、最悪食べれないという悲しい事態に。
それでは牛乳とヨーグルトがもったいない!ということで今回は、失敗しないためにチェックしたい「ヨーグルト作り8カ条」をご紹介します。
ヨーグルト作りが失敗した時に確認すべき8項目
ヨーグルトを作ったけどうまく出来なかったという時は、まず下の項目を参考に何か見落としがないか確認してみてください。
1.容器やスプーンの消毒を忘れてない?
容器消毒は面倒ですが、これがヨーグルト作りを成功させる重要なポイント。容器消毒をしないと雑菌が繁殖することがあり、ヨーグルトがうまく固まらない原因になります。
牛乳パックでヨーグルトを作る場合は容器の消毒は必要無いので、スプーンの消毒だけで大丈夫です。
消毒をしっかりしないと、ヨーグルトが分離したり、表面がボコボコになったり、粘り気が出て異常に酸味が出たり、においに清涼感のないヨーグルトが出来ます。
新品の種菌を使ってヨーグルトを作る時は、スプーンくらいなら消毒しなくても食べれるヨーグルトができることが多いですが、2回目以降植え継ぎした時にヨーグルトの劣化が激しくなります。
安全にヨーグルトを作るために消毒は必須ですが、味も香りも美味しいヨーグルトを食べるため、ヨーグルトを良いコンディションで植え継ぎするためにも必要な作業です。
2.発酵前にしっかりかき混ぜた?
かき混ぜ不足が原因で失敗することも多いです。
種菌を入れた後、牛乳と種菌がしっかり混ざってないと、水分が多い分離したヨーグルトが出来たり、ヨーグルトが固まらない場合もあります。
固形ヨーグルトを種菌にする場合はヨーグルトを先につぶして、後で牛乳に溶けやすくしておくのがポイント。粉末種菌を使う場合は、粉末だからといってそのまま放っておかず、均等に溶かすようにします。牛乳の中にヨーグルトや粉末のだまが残ってない状態がベストです。
牛乳パックタイプの場合は念入りに
特に牛乳パックタイプのヨーグルトメーカーを使ってると、ヨーグルトと牛乳を底の深い牛乳パック内で混ぜることになるので、固形ヨーグルトが溶けきったのかどうかが分かりにくいんです。
なのでできればスプーンも長さに余裕がある物を使って、なるべくしっかりかき混ぜるようにしましょう。
3.種菌の量が多過ぎ・少な過ぎ
種菌の量があまりにも少なすぎると発酵がうまくいかず固まりません。
説明書通り適量の種菌を入れられているかどうかを確認しましょう。牛乳1Lにつき種菌100g(牛乳:種菌=10:1)という割合が目安です。
また、発酵が進むか心配で種菌を少し多目に入れるのは問題ないですが、牛乳に対して種菌が3割以上になると、ゆるい状態のまましっかり固まらなくなります。
4.牛乳の種類はチェックしてる?
牛乳にもいろいろな種類があるので、選ぶ時に牛乳パックの種類別名称が「牛乳」になってるかを確認しておくのも大事。
牛乳ではなく乳飲料を使うと固まらないし、成分調整牛乳も発酵に適してないです。
CHECK
牛乳と豆乳の種類
一口メモ - 牛乳と乳飲料の見分け方
牛乳をひと目で見分けるポイントは赤丸の部分。
左が「牛乳」で右が「乳飲料」です。牛乳には「切欠き(きりかき)」というくぼみが付いていて、加工乳には無いんです。このくぼみは目が不自由な方でも判別できるように付けられています。
乳飲料のような加工乳もパッケージは牛乳に似ていることが多いので、なかなか見分けがつきにくいですが、この違いは明確で分かりやすいですね。
5.開封した古い牛乳を使ってない?
開封済みの古い牛乳や賞味期限切れを使うとうまく固まらない場合があるので、賞味期限内で開封したての新鮮なものを使いましょう。
6.古い種菌(ヨーグルト)を使ってない?
種菌が古くて弱っているとうまくヨーグルトが固まりません。市販のヨーグルトを使うときは、開封してからできるだけ早く使用したほうが良いです。
自家製ヨーグルトをリサイクルして種菌にする場合は、作り終えた時点から2~3日のうちが使える期限となります。それ以上経過すると、だんだん種菌が弱くなり発酵しにくくなります。
また無限にはリサイクルできないので、植え継するのは2、3回を目安にしましょう。3回を超えて植え継ぎすると、酸味が強い粘り気のあるヨーグルトが出来たり、ヨーグルトが分離したり、清涼感のある香りもしなくなっていきます。
7.温度・タイマーは正しく設定できた?
ヨーグルトの種類によって発酵温度や時間が違うので、説明書通りに設定できているかもチェック。と言っても家庭でのヨーグルト作りは、「発酵温度を1℃でも間違えたら失敗する」というほどシビアなものではないですし、この点で失敗する可能性は低いと考えてよいです。
ただ、当たり前ですが、例えば発酵温度40度のプレーンヨーグルトを作るのに、発酵温度27度のカスピ海ヨーグルトボタンを押してたら流石に発酵は始まりません!
8.調理中に中身をかき混ぜたり振ったりしてない?
ヨーグルトメーカーのスタートボタンを押したら、ちゃんとできてるかな?と心配になっても中身は見ない、かき混ぜない、振らない!
保温中に強い衝撃や振動を加えたり、雑菌が入ったりすると一気に固まらなくなります。やるだけやった後はヨーグルトメーカーに任せるのみです。規定時間を過ぎた後中身をチェックする時は牛乳パックを静かに傾けて様子を見てください。
8項目OKでも失敗した時は
上の8項目を守っても失敗する時は、ヨーグルト作りを開始する前に牛乳を電子レンジで温めてみてください。時間内に中身が温まりきらずヨーグルト作りが失敗している可能性があります。600Wで1分30秒くらい。
この温め時間はあくまで目安ですが、牛乳の温度が常温に戻ってる、もしくは人肌くらいの温かさになっていればOKです。時間はかかりますが牛乳をあらかじめ冷蔵庫から出して常温に戻しておいても良いです。
何で牛乳を温めるといいの?
ヨーグルト作りは、種菌となるヨーグルトと牛乳を混ぜて、種菌に含まれる乳酸菌を発酵させますが、乳酸菌にはそれぞれ発酵しやすい温度があります。
ヨーグルトを作る時に冷たい牛乳をいきなりヨーグルトメーカーで温めても、すぐには理想温度まで上がってくれません。
なので事前に牛乳を温めておくと、スムーズに発酵が進み、中身が温まりきらなくて失敗するというリスクが低くなります。
ここでもう一つ注意しておきたいのが、「温かいほどいい」と思って牛乳を温めすぎないこと!60℃以上の環境では乳酸菌が死んでしまうので、牛乳の温めすぎも失敗の原因になるんです。
ヨーグルトがかなり酸っぱい時
ヨーグルトはちゃんと固まってるけど、ちょっと酸味が強い気がするぞ、と思う時があります。
そこでまず考えたいことは3つ。
1.発酵時間が長すぎないかどうか
1つ目は、ヨーグルトは発酵時間が長いと酸味が強くなり、短いと酸味が弱くなるという点。種菌によって決まっている発酵時間の目安を超えると徐々に酸味が出てきます。
自分が何時間発酵させたのかチェックして、もし説明書より長い時間発酵させたなら次はそれより短めにしてみましょう。
2.すぐに冷蔵庫に入れなかった
夜ヨーグルト作りを開始して、朝起きたらとっくの昔に完成してたことに気づくパターンも多いですよね。ヨーグルトができてから3、4時間は放置してたみたいな。この場合は余熱で発酵が進むことがあります。
そんな時はちょっと味見してみて、異常に酸っぱくないか、異臭がしないか、明らかに変色したり腐ってないかをチェックしてみてください。絶対とは言えないんですが、冬場なら3、4時間放置しても大丈夫な場合が多いです。
3.もとから酸っぱいヨーグルトだった
もともとヨーグルトは一つ一つ味が違うので、種菌に何のヨーグルトを使うかによって完成品の酸味も変わってきます。
もともと酸味のある種菌でもヨーグルトメーカーで増殖すると酸味の無いヨーグルトが出来ることもありますので一概には言えませんが、種菌の味見をしてみて、自分が作ったヨーグルトの酸味や味がかけはなれていないかチェックしてみるのも大事です。
こうなります!ヨーグルトの失敗例を紹介
ここではヨーグルトの失敗例をご紹介します。こういうヨーグルトが出来た時は要注意です。
ヨーグルトが綺麗に固まらない
これは植え継ぎ2回目のR1ヨーグルトです。表面がなめらかでなく、容器とヨーグルトの間に溝が出来ています。こういう時はヨーグルトの香りにも清涼感が無くなっているので、失敗に気付きやすいです。
カスピ海ヨーグルトの粘り気が無くなる
次は古い種菌で作ったカスピ海ヨーグルトです。カスピ海ヨーグルトは、固まらなかったり粘り気が無くなることもあります。
失敗の2大要因は雑菌&かき混ぜ不足
ヨーグルトを失敗せずに作る最大のポイントは雑菌が入らないようにすることと、しっかりかき混ぜることです。この2つは本当に大事。
牛乳の種類を間違えたり、かき混ぜ不足だったり、考えられる原因はいろいろありますが、まずは「雑菌が入った可能性」と「かき混ぜ不足」を疑ってみましょう。
失敗したヨーグルトを復活させるには?!
雑菌が入ったわけでもなさそうだし、特に味やにおいもおかしくないのにヨーグルトが固まらないという時は、一度こちらの内容を試してみてください。
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